美しき傑作「ビューティフルマインド」ネタバレ感想

映画

Netflixになかなか良さそうな、古き良き感じの映画があったので観てみた。
とても美しい映画であった。
個人的評価85点。

「ビューティフルマインド」あらすじ&主なキャスト

ノーベル経済学賞を受賞し、歴史に名を刻んだ天才数学者ジョン・ナッシュ。
彼の波乱万丈の半生が、豪華キャストたちによって描かれる。
  • ラッセル・クロウ
  • エド・ハリス
  • ジェニファー・コネリー
  • クリストファー・プラマー
  • ポール・ベタニー
  • アダム・ゴールドバーグ
  • ジョシュ・ルーカス
  • アンソニー・ラップ
  • ジェイソン・グレイ=スタンフォード
  • ジャド・ハーシュ
  • オースティン・ペンドルトン
  • ヴィヴィアン・カードン

「ビューティフルマインド」こんなところがオススメ

  • リアルな精神疾患の描写
  • ラッセル・クロウの圧倒的な演技力
  • 美しいストーリー

「ビューティフルマインド」レビュー(ネタバレあり)

「アポロ13」、「ダ・ヴィンチ・コード」を手掛けたロン・ハワードが監督。
ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー、エド・ハリスなど豪華キャストが多数出演している。
第74回アカデミー賞で作品、監督、助演女優、脚色賞を受賞、第59回ゴールデングローブ賞では作品、脚本、主演男優、主演女優賞を受賞と高い評価を得ている。

この映画、とにかくラッセル・クロウの演技が光っている。
統合失調症を患っている天才数学者という難しい役を難なくこなしているのだ。
体全体のどこかぎこちない挙動、瞬きや喋り方など、細かいところまで計算された演技。
本当に統合失調症を患っている人の、リアルなドキュメンタリーを観ているようだ。
この映画でラッセル・クロウはゴールデングローブ賞・主演男優賞を受賞している。
間違いなく、それに値するだけの素晴らしい演技だと感じた。

統合失調症とはどういうものなのか、分かりやすく伝わる演出が凄い。
ナッシュが幻覚を観ているときの異様さ、緊張感。
明らかに見えていないものが見えている様子を、完璧に描きだしていると思う。
新聞や雑誌の切り抜きから、文字が浮かび上がる演出も秀逸だ。
印象的だった場面は、それらの切り抜き、統合失調症により統合失調症により作り出された暗号や文字を、部屋の壁一面に張り付けていたところ。
ゾッとしたし、統合失調症の恐ろしさが如実に伝わるシーンだと思った。
ナッシュは本当に自分がスパイ活動をしていると信じているし、その架空の事実を疑わないのである。

単純に、とても美しいラブスト―リーである。
精神疾患というテーマとともに、ストーリーの根幹を成しているのがナッシュとアリシアのラブストーリーである。
統合失調症でおかしくなっていくナッシュを、献身的にサポートするアリシア。
それでもときに弱音を吐いたり、夫の奇行が理解できず、全力で逃げ出そうとする。
それでもあきらめずに、最終的にお互いが歩み寄り、一緒に生きていくことを決めるのである。
シンプルな話ながら、とても感動した。
シンプルだからこそ普遍的で、絶対的な、感動させる力が脚本にあるのかもしれない。

この映画、昔の映画だからというのもあるが、どこかノスタルジックな雰囲気が漂っている。
その昔の映画によくある、アナログな質感で温かみのある映像が魅力的だ。
このノスタルジックな感じが、なんとも言えない切ない気持ちになるのだ。

そのノスタルジーを、とても上手く表現しているシーンがある。
映画内でナッシュとハンセンが囲碁を打つシーンが二つ存在する。
学生時代と大人時代、両方で打っている。
そのどちらも、ハンセンが「勝負が怖いか?」と言い、ナッシュが「怖いね、怖くて死にそうだ」と返す。
時間の経過を感じずにはいられない、どこか切ないシーンで印象的だった。
囲碁での対局を上手く用いた、素晴らしい演出だ。

このようにどこをとっても素晴らしいところばかりな映画なのだが、マイナス点も少なからず存在する。
まず一つ目は、演出が少し誇張されすぎているところだ。
幻覚まわりの映像・演出はいい。
しかし、ナッシュが幻覚を自覚しているのは流石におかしいと思う。
統合失調症を患っていて、幻覚を自覚しながら共存するってあり得るのだろうか。
話の都合もあるのだろうが、少し気になってしまった。

主人公が見ているものは幻覚だったというオチ。
当時は斬新だったかもしれないが、今ではありふれたネタになってしまっていること。
正直、スパイ活動やらルームメイトやらは主人公の妄想の産物なのだろうなと簡単に予想がついてしまった。
あまり驚きがなかったという点ではちょっと残念だった。

だが、これらを加味しても名作であることに変わりはない。
天才数学者だが、統合失調症を患っているという圧倒的なハンディキャップを背負っているナッシュ。
それでも負けずに病と闘い、最終的に幸せを手にする。
変である・まわりと違うことを受け入れ、ありのままの自分で生きることを肯定してくれるような、力強く素敵な映画であった。

まとめ

精神疾患について啓発しているし、哲学的なメッセージも込められた映画だ。
この映画のように、しっかりと心に残って消えないような作品は数少ない。
非常によくできた映画であった。





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