Netflixで1位になっていた映画が面白そうだったので観た。
それなので紹介&レビューを。
『木曜殺人クラブ』概要
趣味で未解決事件を推理するのを楽しんでいた4人組の老人たち。
彼らの近くで難解な殺人事件が起きたことをきっかけに、遊びではない本格的な捜査に乗り出すことになる。
クリス・コロンバス監督作品。
主なキャスト
- ヘレン・ミレン:エリザベス・ベスト役
- ピアース・ブロスナン:ロン・リッチー役
- ベン・キングズレー:イブラヒム・アリフ役
- セリア・イムリ―:ジョイス・メドウクロフト役
- スーザン・カークビー:ペニー・グレイ役
- ナオミ・アッキー:ドナ・デ・フレイタス役
- デビッド・テナント:イアン・ベンサム役
- ジョナサン・プライス:スティーブン・ベスト役
- リチャード・E・グラント:ボビー・タナー役
『木曜殺人クラブ』見どころ紹介(まだ観てない人向け)
本作のメインキャラたちは、全員シニアである。
そんなシニアたちは元気いっぱいではつらつと、持ち前の人生経験を武器に事件に挑んでいく。
この映画最大の魅力はそんな彼らのキャラクター性にあるだろう。
メインキャラ4人とも個性的で素晴らしく、この映画に華を添えている。
映画においてキャラクターというのはとても重要なポイントだが、この映画はそこを完璧に押さえているだろう。
どこかユーモラスでありながら少し切ない、人生を考えさせられるようなストーリーも見どころのひとつだ。
そんな見どころを含みつつ、きちんと笑えるところは笑える、ミステリー要素も充実したクライム・コメディとして成り立っている。
そんな映画である。
『木曜殺人クラブ』レビュー(ネタバレあり・まだ観てない人向け)
いい感じに楽しめた映画であった。
見どころ紹介でも述べたが、この映画最大の魅力はキャラクターだと思う。
主人公4人はそれぞれ以下のようなタイプだ。
冷静沈着なリーダーエリザベス、キュートなジョイス、イケてるじいさんで情に熱いロン、クールで温厚なイブラヒム。
皆個性的で、彼らが画面の中で動いているだけで面白くなる。
ミステリー部分に関しては割と王道で、大きな驚きはないにしてもしっかりつくられていると思う。
製作陣はどちらかというと謎よりも、その謎の真相に関わるドラマ部分の方を重要視していると感じた。
主人公たちが入居している施設の友人ジョン。
ジョンの妻ペニーも寝たきりで施設にいる。
なんとそのジョンの妻ペニーは、過去に殺人を犯していた。
ベンサムが土地開発を行うと、その白骨遺体が掘り起こされてしまう可能性が高い。
心の底から愛する人を庇うために、仕方なくベンサムを殺したジョン。
共感を覚える人も多いのではないだろうか。
最終的にジョンはペニーと2人で、薬を使い自決することを決意する。
それを悟った主人公たち4人は静かに部屋を去る。
罪を償うために捕まり、残りの短い時間を愛する人と離れ離れになりながら過ごす。
こちらの方が常識的に正しい選択なのだろう。
しかし常識的に間違っていたとしても、愛する人とともに最後のひとときを過ごし静かに死んでいく、こちらの方がよくはないか。
個人的にはそう思う。
主人公たち4人も無理に自首させようとすることもなく、ジョンの判断を尊重する。
つまりジョンに対して探偵としてではなくよき友人として、最終的に判断したのだ。
ここはとても切ない、しかし彼らの友情・人間の温かみを感じて素直に感動した。
素敵なキャラクターたちによって彩られた、温かくも人生の切なさを感じさせる物語。
味わい深い映画で、楽しむことができた次第だ。
まとめ 個人的評価70点
尖ったミステリー作品を観たいというひとには向かない映画だろう。
ただ、この映画にはシニアがメインキャラだからこその、なんともいえない人生の切なさのようなものが詰まっていると思う。
是非観てみてほしい。
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