Netflixで28…シリーズの2作目がランキング入りしていたので、紹介&レビューをしていく。
作品概要
『28週後…』は2007年に公開された映画。
監督はファン・カルロス・フレスナディージョ、ジャンルはホラー。
2002年公開『28日後…』の続編。
『28日後…』でパンデミックが起きたときからさらに28週後を描く。
主なキャスト
- ロバート・カーライル:ドナルド・ハリス役
- イモージェン・プーツ:タミー・ハリス役
- マッキントッシュ・マグルトン:アンディ・ハリス役
- キャサリン・マコーマック:アリス・ハリス役
- ジェレミー・レナー:スカーレット・ロス少佐役
- イドリス・エルバ:ストーン准将役
見どころ紹介(観てない人向け)
かの28○後…という伝説的シリーズの始まりとなった『28日後…』の続編である今作。
『28日後…』に負けずとも劣らない凶悪さと衝撃に満ちている。
第一に前作で特に印象的だった”感染者”の恐怖は今作でも健在だ。
真っ赤な目でこちらを視認し、牙を見せながら全力疾走で襲い掛かってくる。
極めつけには口から血液をドバドバと吐き出して感染を拡大させていく。
ゾンビ映画(厳密に言えばゾンビではなく感染者だが)という枠のなかで、個人的にはこのシリーズのゾンビが一番怖いと思う。
ここは是非とも本編を観て確認していただきたい。
またストーリー・テリングについても前作同様キレのいい、容赦のないものとなっている。
とある家族の話からこの映画は始まり、またそこから話が転がっていく。
これがとてつもない悪夢の幕開けとなる原因となるのだが、哲学的な問い含めて考えさせられる内容となっている。
登場人物も皆魅力的なキャラクターであるし、役者の演技もいい。
映像表現もスピーディーでキレがよくまったく飽きさせないし、音楽も非常にマッチしている。
全体的な水準はとても高いと思う。
感想レビュー(ネタバレあり・観た人向け)
俺がこの映画で最もすごいと思っている点は、徹底的な救われなさ・不条理さだ。
これは某スティーブン・キング原作の有名映画にも通じるものだが、不条理さや報われないストーリーも突き詰めるとその映画の圧倒的な個性・美点となるのだなと感じた次第である。
ウィルスの抗体を持っているということで、主人公である姉弟の弟の方が今作のキーマンとなるのだが、結局これは救いとはならない。
最終的にはウィルスは世界中に広まっている(弟から姉に感染?)、感染者が走り回っているところで映画は終わる。
主人公まわりのキャラももれなく救われない。
女性科学者は感染者に噛み殺され、軍人(彼が最もいいキャラをしていたように思う)は燃やし殺されてまでサポートしても結局このありさまである。
実はこの映画観るの3回目なのだが、何回観ても救いがなさすぎてあっけにとられる。
ただここまで突き詰めているからこそ、他のあらゆる映画と違いここまで印象に残っているのも確かだ。
序盤、パンデミックの直接的な原因となった主人公たちのパパにも触れたい。
妻を置いて逃げ出してしまうのだが、これはあの状況だったら仕方ない気もしないでもない…でもなぁとモヤモヤする感じである。
そして目潰ししされた挙句殺される妻。
このシーンはキツい…この人がこの映画で一番可哀想なキャラだった。
ゾンビ映画にはコメディ要素が多いものも少なくない。
しかしこの映画はとことん笑えない描写が続く。
罪悪感から許しをこうてからのキス、軍の作戦、まわりのキャラの献身、すべてがかみ合わずに最悪の結末へとつながる。
どうしてこうなったって感じだが、実際世の中で似たようなことが起こってもぐだりまくってこんな感じになるんだろうなと思った。
まとめ 個人的評価80点
まぎれもない傑作、個人的評価は80点としたい。
オススメです。
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