ついにNetflixにジブリ作品がきた!『火垂るの墓』紹介&レビュー

映画

小学生のときに観てから一度も見直していなかった、『火垂るの墓』がNetflixで配信開始したので観た。紹介&レビューをしていく。

『火垂るの墓』概要

戦時下、必死で生き抜いた兄妹の姿が描かれる。

スタジオジブリ、高畑勲監督による長編アニメーション作品。

・主なキャスト

  • 辰巳努:清太役
  • 白石綾乃:節子役
  • 志乃原良子:清太と節子の母
  • 山口朱美:親戚の叔母さん

『火垂るの墓』見どころ紹介(まだ観てない人向け)

言わずと知れた、巨匠高畑勲監督による戦争アニメ映画である。
高畑勲作品のなかでも最も有名な作品と言っていいだろう。


アニメーションは流石のジブリ制作ということで非常にクオリティが高い。
さらに完璧主義で有名な高畑勲監督だということもあり、リアリティがある、とても説得力のある映像となっている。


なんと『火垂るの墓』はB29が飛んでくる方角から土手に生えている草の種類まで徹底的に検証しつくされて描かれているらしい。
その病的なまでの完璧主義によりアニメーションなのに、そう感じさせないほどのリアリズムがある映像となっている。


またこの映画の重要な要素(最も印象的かもしれない)の一つとして、メッセージ性の強さがあげられる。
この映画は戦争映画である。


そして、どれだけ戦争が理不尽で悲しく、無意味なものなのかを教えてくれる映画だ。
現在、ロシアはウクライナと、イスラエルはパレスチナとでいつ終わるともしれない戦争を続けている。


そんな世界がきな臭くなってきている現状だからこそ、この映画はより近く、切実に胸に迫ってくると思う。
戦争についてふたたび再考するということにおいても、本作を観るのはいいきっかけになるはずだ。

『火垂るの墓』レビュー(ネタバレあり・観た人向け)

アニメーション、ストーリー、音楽などすべてがハイクオリティな傑作である。
ただ内容の重さゆえに、また繰り返し観たいかというとノーだ。
ここは何回も観たくなる宮崎駿作品とは違うところかもしれない。


作家性の違いもあるかもしれないが、やはり娯楽性が高いのは宮崎駿作品の方なのだろうと思った。
ただ、内容の重たさとは裏腹にこの映画、意外と観やすい。
これは再び観直して発見した、びっくりした点の一つである。


上映時間がそこまで長くないというのもあるが、割とするするとストレスなく観れるのである。
あの『火垂るの墓』を観るんだという気負いを背負ってのぞんだ分、ここは本当に意外であった。
これは良質なアニメーション・演出の力、熟練の制作者たちによるストーリー運びによるものなのかもしれない。


『火垂るの墓』かぁ…と思っている人は、あまり気負わずに観れるので是非とも観てみてほしい。
ただ観やすいとはいっても内容は激重である。
それゆえこの映画は世界情勢が不安定な今こそ観られるべき映画だと思う。


なんの罪もない人々や、清太と節子の母が殺される、容赦なく降ってくる焼夷弾、過酷な食糧難、そして最終的に死んでしまう清太と節子。
この映画を観ればこういった戦争の悲惨さ・無意味さを実感できると思う。


余談だが、「節子それドロップやない、おはじきや」といった言い回しがネットでミーム化しているが、実際は「節子、何舐めとるんや。これおはじきやろ。ドロップちゃうやんか」が正しいセリフだった。
今に至るまで違っていると知らなかった分、ちょっとびっくりした。

総評

個人的評価80点である。
今の時代だからこそ観るべき価値のある傑作。
オススメです。










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