精力的に活動しているThom Yorkeの最新アルバム『Tall Tales』を紹介していく。
Thom York,Mark Pritchardとは
トーマス・エドワード・ヨーク(英語: Thomas Edward Yorke、1968年10月7日 – )は、イギリス出身のミュージシャン。レディオヘッド、アトムス・フォー・ピースおよびザ・スマイルでボーカル、ギター、ピアノ、作詞、作曲などを担当。2006年にはソロミュージシャンとしてもデビュー。
マーク・プリチャード(Mark Pritchard)は、イギリスのエレクトロミュージシャンでワープレコード所属。さまざまな名義でソロ作品、コラボレーション作品をリリースしている。
Wikipediaより引用
全体的な評価
いいトラックと微妙なトラックとの差が激しいアルバムだと感じた。
リードトラックとして発表されたものはどれも出色の出来だと思う。
ただ『A Fake in a Faker’s World』,『Happy Days』を除いた未発表だったトラックたちはどうしても地味というか、引っ掛かりがないように感じてしまった。
ただやはりレジェンド級のミュージシャンであるThom York、エレクトリックミュージックの重鎮Mark Pritchardが携わっているだけあってクオリティは高い。
特に今回の作品でこれまでのThom Yorkのカタログと違うのは、ボーカルエフェクトによる彼の声の変化だろう。
曲によってトムヨークの声が変幻自在に操られ、もはや楽器のようになっている。(H910ハーモナイザーというエフェクト機器を使って、Thom Yorkの広域な音域をさらに拡張して加工しているらしい。)
このあたりも今作の聴きどころの一つだ。
そのプラスアルファも含みながら、どこかダークで黙示録的な世界観を提示しているのはまさにThom Yorkらしさ満載のアルバムとなっている。
お気に入り曲3選
・Back In The Game
ベースラインが印象的な、ミディアムテンポの曲。
ドラムのリズムも相まってどこか行進しているようなフィーリングがありかっこいい。(MVもそんなイメージだ)
エレクトロなウワモノも聴いてて気持ちよさ抜群。
リードトラックにふさわしい曲だ。
・A Fake in a Faker’s World
アルバムの幕開け感のある、まさに1曲めだといったナンバー。
浮遊感のあるシンセが美しい。
タイトルは現在の世界への警報の意味合いだろうか。
8分越えの大作だが、そこまでの長さを感じさせないのは綿密なアレンジの成せる技だろう。
・Happy Days
マーチング調のリズムが強迫観念的に鳴らされるナンバー。
歌詞の和訳をしっかり見た訳ではないので分からないが、タイトルを直球に受け取っていい曲ではないのは明白だ。
Thom Yorkの歌はリズムセクションの推進力を借りてより不穏なところへと突き進んでいく。
アナウンサーのアナウンスのような語りも曲に合っていていい。
意外と彼のこれまでの曲になかったサウンドではないだろうか。
総評
Thom Yorkのこれまでの作品が好きな人なら間違いない作品だろう。
できればRadioheadの新譜にも期待したい。
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